🚆 MRT3環状線計画、始動へ クアラルンプールを一周
- Erik & Aya

- 8月5日
- 読了時間: 3分
更新日:11月11日

この地図は、提案中のMRT3環状線の計画ルートに基づいて作成されたものです。計画内容は今後変更される可能性があります。
2025年7月、クアラルンプールの公共交通網に大きな進展がありました。MRT3環状線(Circle Line MRT3)が、ローク運輸大臣による最終鉄道計画(Final Railway Scheme)の正式承認を受け、いよいよ用地取得プロセスが開始されます。用地取得は2026年末までに完了する予定です。
本プロジェクトを手がけるマレーシア高速輸送公社(MRT Corp)によると、今回の承認は、2024年9月から12月に実施された一般公開および意見公募(Public Inspection)を経て実現したもので、寄せられた45,000件以上の書面によるフィードバックのうち、93.3%が賛成意見という圧倒的な支持を受けました。
🌐 MRT3サークルラインとは?
MRT3サークルラインは、クアラルンプールの外縁部を一周する全長51kmの環状鉄道路線です。すでに整備されているMRT、LRT、KTM、モノレールと10か所の乗換・接続駅で連携し、都市全体の移動利便性を大きく向上させます。
また、既存路線ではカバーしきれていなかった交通弱者地域(underserved areas)にも重要な接続性を提供し、都市の均衡ある発展に貢献します。
🧩 設計理念:持続可能で多面的な都市開発を目指して
MRT3プロジェクトは、以下の8つの設計原則に基づいて計画されています。これらは4つのテーマに分類されており、都市の未来を見据えた包括的な設計思想が反映されています。
1. 最大の便益をもたらす路線設計(Alignment That Delivers Optimal Benefit)
サービス未提供エリアに対応し、クアラルンプール都市計画2040(PTKL 2040)に対応
沿線地域の都市再生を促進
KL中心部北部に新たな交通ハブを設置
アンパン・ジャヤ中心部へのアクセスを強化
2. 高付加価値経済の促進(High Value-Added Economy)
国産技術と革新力の強化・輸出
グローバルに通用するマレーシア人材の育成
3. 費用と資金の最適化(Costing and Funding)
民間資金や非政府の財源を活用した柔軟な資金調達モデル
4. 地域経済に残る長期的価値(Long-Lasting Residual Value)
地域の経済成長を促進し、**地域発の国際的リーダー(regional champion)**を育成
📉 地域への影響を最小限に
住民からのフィードバックをもとに、MRT Corpは駅や高架橋の配置、鉄道システムの設計に改善を加えました。これにより、用地取得が必要な土地数は当初の1,012区画から690区画に削減され、地域への影響が大きく緩和されました。今後は、影響を受ける地域の住民に対して、改善内容や進捗についての説明が順次行われる予定です。
🚀 未来へつながる環状線
MRT3サークルラインは、交通の利便性向上だけでなく、都市開発・経済成長・人材育成といった多方面への波及効果を狙った国家的プロジェクトです。今後の進展により、クアラルンプールはより多様で持続可能な都市へと進化していくことでしょう。
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📚 Sources
New Straits Times-"MRT3 gets final scheme approval, land acquisition to be completed next year" (17 July 2025)
MRT CORP Official SiteーCircle Line MRT3 https://www.mymrt.com.my/projects/mrt3-circle-line/






